施工管理は意外と楽な仕事?
一般的には、施工管理の仕事はきついといわれます。一方で、実際に施工管理の仕事に携わっている人からは、「思っているほどきつくない」「意外と楽なこともある」という声を聞くこともあります。
もとより、世の中に「楽な仕事」など一切存在しませんが、現場の人間が「意外に楽」と語ることもあるのでしたら、見方によってはホワイトな側面の多い仕事なのかもしれません。以下、実際のところを見ていきましょう。
施工管理はきつい仕事
同じ仕事を同じ量だけこなしても、「きつい」と感じる人もいれば「楽だ」と感じる人もいます。そもそも「きつい」「楽」というのは主観的な感覚ですので、客観的な判断基準はありません。その前提であえていえば、施工管理の仕事には、客観的な視点から見ても「きつい」と言わざるを得ない面もあります。
客観的に見ても施工管理の仕事がきついとされる理由は、主に3つ。1つ目が「休日が少ないこと」、2つ目が「残業が多いこと」、3つ目が「やることが多いこと」です。
施工管理の仕事がきついのは、これら3つのうちどれか(もしくは全部)があてはまる職場で働いているからではないでしょうか?どれか1つでもあてはまれば、基本、どんな仕事でもきついです。
施工管理で意外と楽だと感じることは?
ほとんどの施工管理の現場では、上記3つの「きつい理由」のうち1つは該当するでしょう。その点では、会社や現場を問わず、施工管理の仕事はきついです。その一方で、「意外と楽だ」という声があることも事実です。
きついけど意外と楽。矛盾した話ですが、例えば一般的なサラリーマンに比べると、次のような点で施工管理の仕事が楽に感じることもあるようです。
職人との会話が緩い
施工管理の仕事をする上で、もっとも多くコミュニケーションをとる相手が職人です。職人とのコミュニケーションは、比較的緩い空気の中で展開されるので、さほどストレスになることはありません。
一般的なサラリーマンの場合、大半のコミュニケーションの相手はクライアント(お客様)や上司です。これらの相手とのコミュニケーションでは、緊張・ストレス・プレッシャーを強いられます。
仕事中にサラリーマンのような精神的な負担を強いられることが少ない点で、人によっては施工管理の仕事を楽に感じることもあるようです。
作業着なので楽
仕事中のほとんどは作業着を着用しているため、動いたり汗をかいたりすることがあっても、あまり気になりません。
サラリーマンの場合、シーンによっては暑い夏場でもワイシャツ・スーツを着用し、革靴をはかなければならないこともあるでしょう。作業着に比べて動きにくい上、スーツの中が蒸れて不快になることもあります。クライアントのオフィスを訪ねる際には、汗の臭いなどの対策も必要になるでしょう。
仕事中の衣類がラフな点で、サラリーマンに比べると施工管理のほうが楽と感じることもあります。
上司に監視されずに作業できる
施工管理の仕事の多くは現場に赴いて行うことになりますが、その上司は事務所で事務作業を行うことが大半です。つまり施工管理士は、仕事中、ほとんど上司から監視されていない状況となります。
サラリーマンの中でも外回りの営業マンでしたら分かると思いますが、上司の監視があるかないかで、一日の疲れ方は全く異ります。施工管理の仕事はほとんど上司からの監視がありませんので、その点では精神的にかなり楽に感じる人もいるでしょう。
休憩が多い(職人と一服できる)
現場の職人の間では、午前10時と午後3時に休憩を取ることが一般的です。施工管理も現場メンバーの1人ですので、職人と一緒に休憩を取ることになります。これらの休憩とは別でお昼休みも取ることを考えると、施工管理の仕事は休憩時間が多いともいえるでしょう。
サラリーマンの場合、基本的にはお昼休み以外に休憩を取れないのではないでしょうか。1日の中の休憩が多い点で、施工管理の仕事が楽だと感じることもあります。
基本的に作業を見るだけ
施工管理の仕事は、職人が段取り通りに仕事をするよう管理することです。自分自身が職人と一緒に肉体労働へ従事するわけではありません。
極端ないい方をすれば、職人が段取り通りに仕事を行っている限り、施工管理は黙って横で職人の仕事を見ているだけです。職人が汗を流して大変な仕事をやっている際、ただ管理・監視しているだけの自分を冷静に振り返ってみると、施工管理の仕事は楽だと感じることもあります。
施工管理はゼネコンと比較して楽な会社もある
基本的に施工管理の仕事はきついのですが、上で説明した通り、見方を変えれば楽な面があることも確かです。そしてまた別の側面から言えば、大手ゼネコンなどに比べると、小規模な内装・リフォーム店のほうが仕事は楽な傾向もあります。その主な理由を3点ほど見てみましょう。
管理する職人の数が少ないから
ゼネコンの大規模な現場に比べ、小規模な内装・リフォーム店の現場では、作業をする職人の数が圧倒的に少なめ。1人で複数の現場を管理することが多くなりますが、それでもゼネコンに比べると管理する職人の数は少なくなります。
一概には言えませんが、一般的には職人の数が少なければ、それだけ現場監督の仕事も楽になるでしょう。
書類作成業務が少ないから
ゼネコンの大規模な現場が担当となった場合、施工計画書や安全書類、検査野帳など、膨大な書類を作成する必要があります。一方で小規模な内装・リフォーム店の現場では、躯体工事がなく書類作成が必要になることはほとんどありません。
現場から事務所に戻って一作業することが少ないですので、仕事が楽に感じることもあります。
工期が短いから
ゼネコンの現場に比べ、小規模な内装・リフォーム店の現場は工期が短めです。ほとんどの場合、数日から数週間で工事が終わります。
現場が終われば一つの節目となるため会社から休みをもらえるなど、ゼネコンに比べてワークライフバランスの良い傾向があるでしょう。
今よりホワイトな会社を探してみることも一つの方法では?
施工管理の仕事は基本的にきついのですが、見方によってはサラリーマンよりも楽な部分もあるでしょう。また、大手ゼネコンに比べると、小規模な内装・リフォーム会社の現場監督のほうが仕事量は少ない傾向もあります。
もし、今の勤務先の仕事がきついと感じている現役施工管理の方は、よりホワイトな働き方ができる会社を探してみることも一つの方法ではないでしょうか?
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